
サンゴしょうって
サンゴ礁って何でしょう。
サンゴとサンゴ礁は少し意味が違ってきます。
サンゴ
サンゴは刺胞動物に属していてクラゲやイソギンチャクの仲間です。
1匹1匹の個体の事をサンゴろ言います。
赤ちゃんの頃は水中をぷかぷか漂っていて、大人になると岩やサンゴ礁に張り付きそこから動くことはありません。
サンゴ礁
サンゴが石灰質の骨格を積み重ねて水面付近まで高まり作り上げた地形の事をサンゴ礁と呼びます。
サンゴ礁とは地形の事を指しています。
サンゴの役割
サンゴには様々な生物が住んでいます。
小さな魚達や小さなエビ、カニの家となっています。
サンゴは小さな生物たちを住まわせてあげる代わりに、小さな生物たちに天敵から守ってもらっています。
サンゴの天敵と言えばサンゴを食べるオニヒトデが有名です。
オニヒトデを駆除するお仕事などもあります。
サンゴを食べるヒトデや貝が近ずくとサンゴに住んでいる生物たちが追い払ってくれます。
オニヒトデは悪いやつ?
サンゴを食べるオニヒトデは本当に悪さばかりしているでしょうか。
確かに大量発生してしまうと大変な事になってしまいますが、海の生態系を保つためにはある程度のオニヒトデも必要なのです。
サンゴを食べようとする生物がサンゴに近ずくと、サンゴに住んでいる生物みんなでサンゴを食べようとする生物を攻撃します。
しかし、天敵が居なくなってしまうとサンゴに住んでいる生物同士が喧嘩しあってしまいます。
そして強い生物だけが残ってしまいます。
オニヒトデの好物はミドリイシ類やコモンサンゴ類などの成長の早いサンゴを好んでいます。
サンゴの多様性を保つためにもある程度のオニヒトデは必要とされています。
そうしなければ成長の遅いサンゴが育つスペースがなくなってしまうためです。
サンゴに咲く花
イバラカンザシゴカイと言うサンゴに生息ゴカイの仲間です、クリスマスツリーワームと言う愛称で知られている生物です。
サンゴに穴を空けその中に生息しています。
なぜかは科学的にまだ解明されていませんが、イバラカンザシが生息している所はオニヒトデが嫌いサンゴを守っています。
ただ綺麗なだけではなくうまい具合に共存しています。
サンゴのカラフルで綺麗な色
サンゴはにはカラフルで綺麗な色がついています。
見る人に海の素晴らしさと綺麗さ、自然の色の美しさを教えてくれます。
しかしこの鮮やかなサンゴの色はサンゴ自体の色ではありません。
サンゴの中に住む褐虫藻と言う生物の色です。
褐虫藻はサンゴを宿主とし共存しています、褐虫藻が光合成をおこないサンゴに余剰の生産物を与えている。
サンゴは自らの触手で動物性プランクトンを摂取するか褐虫藻の光合成産物で栄養を得ています。
サンゴの白化現象
水温が高くなるとサンゴが白化してきます。
この現象も褐虫藻が大きく関係してきます。
水温が高くなると、サンゴの中に共存している褐虫藻がサンゴから出て行ってしまいます。
サンゴの色は褐虫藻の色は先ほどお話しました、褐虫藻のいなくなったサンゴは色がなくなり白化してしまいます。
光合成産物が得られなくなったサンゴは栄養を吸収する事ができなくなり死んでしまいます。
水温が高くなる事が直接的な原因です、暑い夏に海水温を下げるには人間には脅威でしかない台風が海水温を下げてくれます。
台風が通過すると海が荒れてしまいます。
荒れた海はかき混ぜられて、水深の深い場所のつめたい水と夏の気温で暖められた浅い場所の水が入れ替わる為、台風が通ると水温が下がります。
また、深い場所の綺麗な水に入れ替わるので海の水も綺麗になる場合が多いです。
台風も海には重要な役割を果たしています。
サンゴの白化現象は人間の手ではどうしようもできないのです。
人の手で海やサンゴにできる事
海水温を下げる事は人の手では絶対に無理です。
では何が人の手で海やサンゴ、水中生物たちにできるのでしょうか。
サンゴの植え付けは限られた人にしかできません、ダイビングライセンスを取得してダイバーになればだれでも可能な事なのですがそううまくは行きません。
でもゴミ拾いは誰にでもできます。
海の汚れはゴミがあれば汚いとすぐに分かります。
水中生物が人間の出したごみを間違えて食べてしまい、死んでしまうそんな事件もたくさん起こっています。
サンゴには直接関係ない内容に感じますがそれは大きな間違いです。
紫外線や経年劣化で砕けたマイクロプラスチックごみがサンゴの成長に影響を与える事は科学的にも判明し得います。
そしてプラスチックごみの巻き付いたサンゴの89%が壊死しています。
20倍以上も感染症になるリスクが高まります。
いったん病気にかかったサンゴは回復が難しく、2025年にはサンゴに絡むプラスチックごみが40%増えると言われています。
水温を下げる事はできなくても、ビーチのごみを拾ったりレジャーダイビングを楽しむ方は水中のゴミ拾いと言う特別な活動もできます。
そしてビーチだけでなく街中や山・川のゴミも拾っていけば海に流れ出るゴミも減っていきます。
一人では無理な話ですが、一人一人が意識していけばどんどん減らせて行けます。
自分の敷地や玄関前に知らない人がゴミを捨てていたらどんな気持ちになるか今一度考えてみましょう。
続く